梶浦敏範【公式】ブログ

デジタル社会の健全な発展を目指す研究者です。AI、DX、データ活用、セキュリティなどの国際事情、今後の見通しや懸念をお伝えします。あくまで個人の見解であり、所属する団体等の意見ではないことをお断りしておきます。

サイバーセキュリティ日豪対話(前編)

 今回のオーストラリア出張の最大の目的は、ゴールドコーストのリゾートホテル(The Star Hotel)でのサイバーセキュリティの日豪関係者が集まる会合。AusCERTの年次総会に合わせて開催されたもので、運営に携わったのは以下の団体。

 

・オーストラリア政府

・日豪交流基金

Queensland大学(UQ

・BLUE.INC

・AusCERT

・JCIC

 

 である。中心になっているのはUQとBLUE.INCで、昨年は日本で開催された。私たちは、今年から参加することになる。会合は1日だけで、AusCERTの中の1室で行われる。関係者の挨拶に加え、3つのパネルディスカッションが準備された。

 

1)アジア太平洋領域におけるレジリエンス

2)テレコミュニケーションのセキュリティ

3)サイバーセキュリティの中のダイバーシティ

 

    

 

 AusCERTには数百人の参加者がいるが、日豪対話には100人弱の参加者だけ。それでも一家言ある人たちが集まってくる。私は冒頭の挨拶と、1)のパネルの司会者をすることになっている。参加者にはUQの教授陣、関係者、学生(含む留学生)が多いが、日本領事や他の政府関係者もいる。

 

 そこで、サプライチェーンセキュリティを話題の中心にして、挨拶では、日本の学界・政府・産業界の取組み概要を話し、パネルの最初にサプライチェーンリスクの説明をする。その後パネリストに各国のセキュリティへの危機感・対策などを話してもらう。議論はサプライチェーンセキュリティについて、どのような国際連携を目指すかを質問することにした。

 

 次はパネリスト選びで、オーストラリアからはUQの教授が参加してくれることになった。日本からは、政府機関としてNICTの参事官をお願いした。さらにJCICで中国ウォッチャーをしている研究員と、親交ある台湾工業技術院(ITRI)の局長に声をかけた。

 

<続く>