その人が何から情報を得ているか?それは個人の考え方にも影響してくるし、大きな意味では世論の形成にも関わってくる。ではその情報源はというと、例えば日本ではNHKのニュースを週間で5分見ない人が半数近いという(*1)。
昨今はSNSから主要な情報を得ている人が多く、その理由は、
・自分に受け入れやすい情報を流してくれる
・映像含めて刺激的で、苦労なく情報を得ることができる
という理由が大きいだろう。とくに前者については、ユーザのニーズは分かっているので、アルゴリズムに従って受け入れやすいものが届きやすいようになっている点が大きい。原則として「人は見たくないことは見ない」ということがあるだろう。フェアな情報を流してくるメディアに対しては、忌避的な動きがある(*2)という。
確かにこのところ国際ニュース(CNN、BBC、フランス2、アルジャジーラ等)を見ていても、戦争など悲惨な映像が多い。テロップで「これから××の映像が流れます」と予告されることもあって、見たくなくなるのも当然と言える。
好みに合わせてくれるSNSで、十分に情報はとれると思っている人が多くなっている。逆にSNSを規制されると困ると、「TikTok」規制の話をしているときに若い人たちから聞いた。ただ何事ものめり込んでしまうと良くない。SNSの世界にこもってしまえば、健全な暮らしはできなくなる。特に若い人、子供たちでは・・・。
米国の医務総監が「SNSは子供の健全な成長を妨げる。タバコ等と同様有害表示をするなどして、のめり込むのを抑止すべき」と発言(*3)するようになった。かつてロック音楽やビデオゲームなどが青少年に有害とされたのとは、違うレベルの脅威だという。いわば、麻薬や銃器のようなものと言いたそうだ。
日本でもSNSいじめや、各種のトラブルは報じられているが、ここまでの議論はない。単なるビッグテックいじめかもしれないが、もう少し米国世論を見てみないと判断できない。
*1:公共放送の改革案 - 新城彰の本棚 (hateblo.jp)