AIの適用分野拡大には、光と影があることは何度か紹介した。米国俳優・脚本家組合のストライキなどは雇用不安からくる典型的な反応だ。人間の代わりにAI(&ロボット)が働いてくれるなら、一般市民にもその恩恵をということでBI(Basic Income)が議論されている(*1)。
BIの実験は世界各国で行われているが、この記事が紹介するのは Open AI 社のサム・アルトマン氏らが後援したという実証事業。
世界初の本格的なベーシック・インカム調査の結果が明らかに…そこから導き出された「シンプルな結論」とは(小林 雅一) | 現代ビジネス | 講談社(1/5) (gendai.media)

中産階級(4人家族で年収8万ドル弱)の家庭1,000人に、月額1,000ドルを配ったというものだ。結果は意外ではなく、
・受給した人は、健康に気を使い暮らし向きも改善した
・一方で、労働量は減り年収は下がった
というもの。記事の最後にアルトマン氏はBIではなく、次にはBC(Basic Computing)を考え始めたとある。これは重要な発想だ。BIだと不要な人にもお金が渡り、貯蓄に回って経済活動に生かされなかったり(*2)、思わしくないことに使われたり(*3)する。そこでBS(Basic Service)の方がいいと識者は言う。例えばインフラの利用料金をゼロにする、医療費をゼロにするなどである。
アルトマン氏の発想は、デジタル時代のコンピューティングサービスを無償支給してはどうかというものではなかろうか?
<続く>
*1:汎用AIが登場した後の経済政策 - 新城彰の本棚 (hateblo.jp)
*2:コロナ対策10万円支給の結果
*3:「1日は生活保護費の支給日。売春客が増える」そして事件は2日に起きた 姉に対する強盗殺人の罪に問われたホームレスの妹(52) 知人の女に伝えた言葉(RKB毎日放送) - Yahoo!ニュース