梶浦敏範【公式】ブログ

デジタル社会の健全な発展を目指す研究者です。AI、DX、データ活用、セキュリティなどの国際事情、今後の見通しや懸念をお伝えします。あくまで個人の見解であり、所属する団体等の意見ではないことをお断りしておきます。

政策の話ができない理由

 米国大統領選挙の投票日まで、あと2ヵ月となった。ハリス副大統領対トランプ前大統領の戦いは、まだ混とんとしている。第三の候補ロバート・ケネディJrの撤退&トランプ支持は、もともとケネディ家が民主党だったのだから、

 

・トランプ側に流れる票

・ハリス側に戻る票

 

 が大して変わらず、どちらに有利とも言えないと識者が言う。先月暗号資産規制に関して「両候補はあいまいにしないで政策を説明して」と書いた(*1)ところ、米国政治事情に詳しい人から、

 

民主党は中道から左派まで幅広い、あいまいにしないと11月まで持たない」

 

 と指摘された。じゃあ共和党はどうなの?と思っていたが、もともとトランプ候補自身に政策はなく、アドバイザーが票になりそうな政策を言うと乗るだけらしい。それでも多くの(両者の)発言から、メディアは以下のように経済政策をまとめている。

 

ハリス氏、中間層減税を前面に トランプ氏は製造業保護―米大統領選:時事ドットコム (jiji.com)

 

次の主を待つホワイトハウス

 きれいにまとまっているが、ハリス候補にとってより大きな問題は外交・安保。特にガザ紛争だ。共和党イスラエル支持で固まっているが、民主党は従来のイスラエル寄りの意見と、パレスチナ寄りの意見が真っ向激突している。先月の民主党大会では、会場の外で親パレスチナのデモが行われていた。どちらかに寄れば分裂をきたすので、投票日までハリス候補はあいまいを貫くしかない。

 

 一方のトランプ候補だが、政策論なんて面倒くさいと思っているから、得意の個人攻撃(合戦)に持ち込みたい。

 

トランプ氏、オバマ夫妻からの「個人攻撃」で政策の話できない - Bloomberg

 

 にあるように、

 

オバマ夫妻から個人攻撃を受けたので、こちらも個人攻撃でやり返す

・政策の話をした方がいいなどというアドバイザーはクビだ

 

 と吠えている。結局どちらも政策の話はしたくないのだ。もちろん細かな公約を言えば言うほど、当選してからの行動に制約を受けるので言わずに済めば、それに越したことはないのだが・・・。

 

*1:大統領選挙での暗号資産規制論 - 梶浦敏範【公式】ブログ (hatenablog.jp)