私たちの「Global & Digital」による経済成長政策では、国境を渡る「ヒト・モノ・カネ・情報」の自由は、最も重要な項目だ。特に情報流通が遅れていると感じた我々は、この20年ほどこの点に注力して各国政府働きかけてきた。
その他の3項目については、十分流通が担保されていると思っていたのだが、改めてみると日本のヒトの流通には遅れている部分がある。例えば米国や韓国では当たり前の「二重国籍」を、日本政府は認めていない。優秀な人材を確保するために必要だとは思っているが、耳を傾けてくれる人は多くない。
もうひとつ、移民も公式には認められていない。しかし実態は、技能実習生の名目で入国しそのまま居ついてしまったり、事実上永年の就労資格で日本で暮らす外国籍の人は多い。一方、難民認定のハードルが高すぎいくつもの悲劇が起きている、不法移民が難民申請を繰り返して居座っているとの報道も多い。

では、純粋経済学的に、移民問題をどうすればいいのか「移民の経済学*1」という書で勉強してみた。ポイントは、
・完全に国境を渡るヒトの自由を認めると、世界のGDPは1.5~2.5倍になる
・ただし移民が自らの慣習等を捨て、先進国の生活に順応するのが条件
である。非熟練労働者が多い移民が入ってきても、平均的には賃金下降は起きないが、局所的には下降する。メディアはその部分を特に取り上げて、報道しているように思う。では移民に反対するのは誰かというと、競合することになる非熟練労働者層と、先に入っている移民だとある。
日本の(実質的)移民はまだ人口の2%。まだ受け入れ余地はあり、経済成長や少子化対策にもなるというのが主張の骨子だった。私としては経済成長に寄与するなら、移民は(公式に)認めるべきだと思う。条件は、
・日本はどのような移民を求めるかを内外に示すこと
・それに基づく関連制度、法令等の改正を行うこと
・市民の側も、移民との共生について理解をすること
・移民の側も、閉鎖社会を作らず共生に努めること
だと思う。