山手線の最も新しい駅「高輪ゲートウェイ」駅周辺は、大規模な開発が続いている。現時点ではさほど多い乗降客がいるわけではないのだが、それも来春には増えると思われる。それは、この開発が一通りの節目を迎え、新しい街が開業するから。
「高輪ゲートウェイシティ」高輪ゲートウェイ駅周辺に新しい街、商業施設「ニュウマン高輪」やホテル - ファッションプレス
なぜ<ゲートウェイ>と名付けられたかについて、私はリニア新幹線とのゲートウェイの意味だと思っている。大阪・名古屋方面からやってきた旅行者が、東京に着いて都内交通に乗り換える駅のはず。リニア開通より、一足早い「街びらき」になるわけだ。

JR東日本によれば、この街は<Suica>をキーにした街にしたいとのこと。すでにサイバー空間はビッグテック各社が「ID一つあれば便利に過ごせる空間」にしているが、それをリアル空間で実現し「Suica一枚で楽しく便利に暮らせる街」にしたいと思われる。
<Suica>は1ヵ月の利用件数が3億件にも及ぶ巨大インフラ、得られるデータ量も膨大である。JR東日本は(紆余曲折の末)このデータを街づくりに活かすための外販(*1)もしている。データを活かして製造業からサービス業へ転換を図るべし(*2)と言ったが、すでにサービス業であるJR東日本は、データ外販という新しいサービスをすでに展開し始めているのだ。
ただ懸念もある。まずこの街での新しいアプリケーションだが、日経紙では、
・改札を出ると、マンション部屋の空調が点く
・同じく、宅配業者がそのタイミングで荷物を届ける
利便性を書いていたが、その程度では「楽しく便利」とまではいかない。住民だけでなく、買い物客や宿泊客にもメリットを示したい。そのためには<Suica>データだけでなく、他のデータ(極論を言えばAI顔認証など)も使いたい。それが世論など含めて可能かどうか?
また<Suica>のプラットフォームそのものがピークを打ち(*3)、改札口でもクレカタッチ決済に置き換わるところもある。デジタルデータ活用の好事例になるかどうか、今後も注目していきたい。
*1:JR東日本、駅利用者の購買力を算出 Suicaデータを外販 - 日本経済新聞