トランプ2.0政権がスタートして、世界のリベラルへの逆風が現実のものになった。比較的リベラル色の強い識者が集う<WEF>の年次会合も、今年に関してはトランプ大統領就任式に比べてメディアがあまり取り上げてくれない。トランプ大統領は会合にオンライン参加をし、反リベラル色を存分に振りまいて去った。
今年も、WEFによる世界の10大リスク2025が発表されている。昨年は当面2年間と今後10年間のリスクが明示されていた(*1)が、今年は「現在のリスクランドスケープ」もあった。これを先日紹介(*2)した<ユーラシアグループ>のものと比較してみよう。

<ユーラシアグループ>
1位 深まるGゼロ世界の混迷
2位 トランプの世界(政治リスク)
3位 米中決裂
4位 トランプノミクス(経済リスク)
5位 ならず者国家ままのロシア
6位 追い詰められたイラン
7位 世界経済への負の押し付け
8位 制御不能なAI
9位 統治なき領域の拡大
10位 アメリカとメキシコの対立
<WEF>
1位 国家間武力紛争
2位 異常気象
3位 地経学上の対立
4位 誤情報と偽情報
5位 社会の二極化
6位 景気後退
7位 地球システムの危機的変化
8位 経済的機会の欠如または失業
9位 人権および/または市民の自由の侵食
9位 不平等
同じようなことを言っているとも見えるが、ユーラシアGは原因(トランプやAI)を挙げているのに対し、WEFは現象(紛争や対立)を取り上げているようにも見える。「Gゼロになったから国家間武力紛争が激化している」と読めば、双方の1位の関係が理解できる。デジタル系リスクについても「制御不能なAIは、誤情報や偽情報を氾濫させる」との解釈ができるかもしれない。
<続く>