イーロン・マスク氏率いるDOGE省の威力は衰えないどころか、激しくなり続けている。彼は<Twitter>を買収して<X>とした時にも、大ナタを振るってリストラをした。公共行政を担う機関に対し、スタートアップのマネジメント方法を適用しようとしている。実働部隊も、若く従来のやり方に囚われないベンチャー気風をもった人たちだ。目標は、毎年2兆ドルにも及ぶ政府債務の増加を、まずは半減させる(*1)ことである。
「新自由主義」と批判される大阪維新の会がやっている<身を切る改革>よりも、ずっと激しいコストカットをしている。大阪市や大阪府の赤字もひどかったが、米国連邦政府のそれは規模が桁違いだ。その規模36兆ドル(約5,400兆円)で、大統領選挙期間中には、値上がり期待の仮想通貨で返済するとの仰天プラン(*2)もあった。

ドル札をいくらでも刷れるという人もいるが、やはり国債利払いが大きな負担になってきている。米国の歳入は、'18年には利払いの6.7倍あったが、'23年には5.2倍まで減ってきた。米国の資産運用会社ダブルラインは、実験的に米国国債の信用度と、民間の最強債権のひとつであるマイクロソフト社債を比較したという。
マイクロソフト社債と米国債、どちらが安全か-ダブルラインが分析 - Bloomberg
この記事の書き方は微妙だ。一方で「米国国債はリスクフリーだ」と言いながら「マイクロソフト社債との隔たりは十分小さく、代替たりうる」とも言う。どんなに優良な企業の社債でも、民間ならばゼロリスクではない。この表現は何を意味するのか?
調べてみるとダブルライン社のアナリストは、今年の初め長期金利は上昇し続けるとし「米国債が累積しかねず、先行きは持続不可能なまま」とインタビューに応えていた(*2)。持って回った言い方ながら、デフォルト(黒い白鳥)はあり得るということだろう。そこで、DOGE省の登場となったわけだ。さて、日本の場合はどうなるのか?