梶浦敏範【公式】ブログ

デジタル社会の健全な発展を目指す研究者です。AI、DX、データ活用、セキュリティなどの国際事情、今後の見通しや懸念をお伝えします。あくまで個人の見解であり、所属する団体等の意見ではないことをお断りしておきます。

息の合った「AI禅問答」(前編)

 この日は、ホテル<ニューオータニ>で自民党平井卓也議員の朝食セミナー。昨年秋に予定されていたのだが、総選挙に突入してしまって延期されていたもの。平井先生には私の所属するシンクタンクもお世話になっていて、種々ある国会議員主催会合でもここだけは都合付く限り参加(*1)している。

 

 この日のテーマは「AI」。慶応大村井教授と、千葉工大伊藤学長を交えた鼎談である。冒頭平井先生からは、

 

・ひどい逆風選挙で、選挙区は失ったが政治の機会は残してもらった(比例復活)

・今日本を覆う空気が悪く、このままだとどんな政策を出しても上手くいかない

・今日は仲の良い3人で、空気を変えるAIの話をしたい(*2)

 

 との説明があった。自民党内の空気を変えるために<自民党AI>を導入して、議論の中で「正論」を吐いてもらうようにしているとも仰る。

 

    

 

 まず日本のAI利用の現状について国際比較をしてみると、

 

・初期には結構使われていたが、あくまで個人レベル

・米国などでは脅威論が多いが、日本では期待する人の方が多い

・しかし企業の実践は遅れていて、周回遅れの感がある

 

 とのこと。過去にコンピュータが登場した時も、インターネットが登場した時も同じなのだが、日本では企業活動に入り込むには時間がかかっている。一つのハードルはお金。計算能力も通信能力も、初期に比べればタダ同然になった。そうなると普及し次の何かが生れてくる。現時点ではAIもまだ高く「お金いっぱいかけてAIやってるよ」という宣伝の時代ともいえる。

 

 <Open AI>などはその投資額が取りざたされているが、<Deep Seek>はずっと安価に出来上がった。前者はAIがどんどんデータを自分で喰って成長しているが、後者は技術者がちゃんと指導して育てている。人手を掛ければ、コストが抑えられることが分かった。

 

<続く>

 

*1:平井先生朝食セミナー2022(前編) - Cyber NINJA、只今参上

*2:メディアも官僚も他の政治家もおらず、気心の知れた3人で思い切り話せると嬉しそうだった