先週、Microsoftが米欧のデータセンター計画から撤退するとの報道があり、データセンターバブルの終わりが見えたのではと紹介した(*1)。ただ、日本でのセンター建設は続いており、何らかの時間差があるのかと感じた。しかし、ひょっとするとこの記事が答えになっているかもしれない。
欧州で進む「米クラウド離れ」。トランプ政権下のデータリスク警戒 | WIRED.jp
中国のデータセンターやアプリを使うと情報を窃取されたり、いざというとき凍結させられるのではとの危惧を何度か紹介している。欧州にとって信頼できない国になった米国は、中国並みに警戒するということらしい。名だたるビッグテックは、ほとんどが米国企業。この記事にあるように、そのような危惧は無用だと主張しているが、一旦信用しなくなった欧州各国は、日本ほど甘くない。

トランプ2.0政権の目標は、国外に移ってしまった製造業を呼び戻すこと。ただこれには時間もかかる。工場を建設し、製造ラインを整備し、熟練労働者を確保し、流通ルートを構築し・・・。それよりもクラウドなどのITサービスを切り替えることは、ケタ違いに早くできる。中国企業への切り替えを躊躇するとしても、アジアや中東など新興のデータセンターやサービス企業は一杯ある。
そもそも欧州はビッグテック排除のために、GDPRで個人情報を守りながら巨額の罰金をチラつかせ、GAIA-Xでマシンデータも囲い込み、デジタル課税の議論(*2)をしてきた。Global &Digital推進者の中には反対意見もあったろうが、もう彼らも米国の肩を持つことはあるまい。
翻って日本だが、一部にはデジタル赤字を嘆く向きもある(*3)。より強く「国産クラウド」への追い風が吹くことになるのだろうか?
*1:データセンターブームの終わり? - 梶浦敏範【公式】ブログ