梶浦敏範【公式】ブログ

デジタル社会の健全な発展を目指す研究者です。AI、DX、データ活用、セキュリティなどの国際事情、今後の見通しや懸念をお伝えします。あくまで個人の見解であり、所属する団体等の意見ではないことをお断りしておきます。

日本での安全保障展示会DSEI(2)

 国際紛争が頻発していて、どこでもドローンの活躍が伝えられる。情報が比較的入って来るウクライナ戦線ではより詳細に、

 

・水上ドローンが戦闘機や攻撃ヘリを撃墜

・空中ドローンが塹壕に溶融金属の雨を降らせる

火炎放射器装備のロボット犬が辺りを焼き尽くす

 

 などと報じられている。やはり今回の展示会でも各種のドローンが目立った。

 

デジドッグ型のドローン

 地上用のドローンとしては、例えばこんなもの。4足歩行で軽快に動き回るし、操縦も自律走行も切り替えOK。2~3箇所のブースで見た。

 

小型軽量、恐らく偵察用のドローン

 4つのプロペラを使い、機首下部のカメラで偵察するタイプだろう。8時間滞空可能とある。

 

もう少し大型で垂直離着陸可能なドローン

 このあたりになると、そこそこのペイロードもあるので戦闘用に使える。離着陸は垂直だが、空中では水平飛行できるはず。戦闘機メーカーのブースでは、戦闘機を中心にその指揮下に入る複数のドローンが編隊を組んでいる模型があった。中心になる機体が無人戦闘機のケースもある。魚雷のような水中用、ボートのような水上用のものも・・・。

 

 一方、対ドローン戦術の機器はあまり見かけなかった。逆にドローン(だけではないが)との強固な通信をどう確保するかや、GPSが使えなくなった時の代替え技術をどうするかという展示はあった。

 

 さらにAIについては、あまり明確に示されていない印象。この種のドローンに初期のものだとしても、AIが搭載されていないとは考えにくい。しかしそれをあからさまに言うと、来年国連が発足させる「自律型殺傷兵器(LAWS)規制」に抵触する(*1)かもしれないと警戒しているのだろう。

 

 かつて海の王者だった主力艦(戦艦や巡洋戦艦)は非常に高価で、威厳は持っていた。しかしWWⅡでは、より安価な航空機や潜水艦に沈められてしまった。安価な兵器が高価な兵器を駆逐するのは必然であり、世界最強の米軍のシンボル「原子力大型空母機動部隊」が時代遅れになるのも近い(*2)と思わせた展示だった。

 

<続く>

*1:LAWSの優劣が覇権を決める - 梶浦敏範【公式】ブログ

*2:最後の空母機動部隊が征く(後編) - Cyber NINJA、只今参上