もともと相容れない2人だとは思っていた。
主目的は減税、環境問題は邪魔者扱い、製造業時代の経済感覚
◇イーロン・マスク氏
主目的は財政再建、EV企業のCEO、AI&宇宙時代にも先鞭
の2人が、なぜかタッグを組んでトランプ2.0政権を船出させた。その矛盾が、半年もたたないうちに噴き出すことになった。
トランプ氏「失望」、マスク氏「うそつき」 蜜月が一転、非難の応酬 | 毎日新聞
きっかけは米国政府の次年度予算案で、マスク氏は歳出削減が不十分だと批判したのに対し、大統領は「マスクも見ていた」と反論。するとマスク氏は「いや、俺は見ていない。嘘をつくな」となじった。そこから後は、
・マスク氏は気が変になった
・恩知らずめ、私が支援しなかったら大統領になれなかった
・おまえの企業への補助金や契約を打ち切るぞ
・だったら、スペースXを米国政府に使わせない
などと、子供の喧嘩のような応酬が続いている。

マスク氏がNASAの予算を削減して、米国がスペースXに依存するようにしているから、米国の宇宙戦略は暗礁に乗り上げるかもしれない。その隙に中国・ロシアが、宇宙の覇権を確立する可能性もある。
それよりも直近の課題として、DOGE省を率いていた時(恐らくセキュリティ・クリアランスを持っていない)マスク氏も、数々の機密情報に触れていた可能性がある(*1)。その内容をひょっとして漏えい、もっとあからさまに言うと<X>上で暴露してしまうのではないかとの懸念がある。
薬物依存の疑惑もあるマスク氏は、実業家としても不安定なところを見せることはあった。それが本当に怒って「何もかもぶちまけてやる」と言い出したとしたら・・・。もしそのようなことにでもなれば<スノーデン事件*2>を上回る規模の衝撃を、世界中に与えることになる。ただでさえ孤立化している米国の凋落に留まらず、世界中のどこで新たな紛争や衝突が起きてもおかしくない。また、多くの血が流れ、命が失われるだろう。そのような事態に至らないよう、両者には冷静になって欲しいし、関係機関も注意を怠らないで欲しい。