梶浦敏範【公式】ブログ

デジタル社会の健全な発展を目指す研究者です。AI、DX、データ活用、セキュリティなどの国際事情、今後の見通しや懸念をお伝えします。あくまで個人の見解であり、所属する団体等の意見ではないことをお断りしておきます。

AIオンライン初診と自由診療

 かつて「ゆりかごから墓場まで」と手厚い社会福祉を誇っていた英国でも、福祉予算の削減が国会の争点になっている。本来弱者の味方だった労働党政権なのに、ひっ迫する財政事情ゆえ苦渋の決断をスターマー政権は強いられている(*1)のだ。

 

 事情は日本も同じようなもの、各党が「減税or給付」を掲げて参議院議員選挙を戦っているが、選挙結果によっては市場が不安定化するかもしれない。防衛費増が仮にないとしても、維新の会が主張する社会保険料の削減のためにも、福祉予算の見直しは避けられないところだ。

 

 歳出削減のキーポイントは医療・介護。生活保護受給者の医療費が無料(税金による負担)というのがヤリ玉に揚がっているが、もっと根本的な解決策はある。

 

函館にある西本願寺別院

ChatGPTが「崩壊寸前の医療現場」を激変させる?「とりあえず病院」が無くなる新常識(ビジネス+IT) - Yahoo!ニュース

 

 初診をオンラインでAIが行うことで、不要な診療が減らせるのではないか。汎用AIである程度できるのだから、初診専用AIならほぼすべて自己の健康に不安を持った人が利用できるはず。民間サービスでは不安だと思う人が多いなら、厚労省認定制度を作ってもいいし、厚労省自身がサービス提供してもいい。

 

 ずっと「遠隔診療」についての規制緩和を働きかけてきたが、「COVID-19」禍でようやく認められている(*2)。オンライン初診はOKなので、それをかかりつけ医でなくAIがトリアージしてもいいように思う。

 

 当然収入が減るであろう医師会は猛反発するはず。そこで医師会にも配慮したパッケージ政策が望ましい。全体として医療市場を減らさず、歳出削減をするとしたら「自由診療市場の拡大」しか答えはない。

 

 今は高度な医療を保険適用する方向に向かっているが、これでは歳出削減にならない。今後出てくる高度医療について、医師や病院が儲けられるよう自由な値付けができるようにすべきだと思う。社会保険料削減を標榜する維新の会なら、ここに踏み込んだ「改革」を提案して欲しいと思うのだが・・・。

 

*1:スターマー英首相、福祉手当削減でUターン 党内造反を受け - BBCニュース

*2:医師法第20条(後編) - Cyber NINJA、只今参上