多くの国で、政府債務の問題が表面化している。IMFは各国に警鐘を鳴らしているが、ポピュリズム傾向の強い政府は減税やバラ撒きのための原資を、赤字国債に頼りたがる。トランプ2.0政権では、関税収入もあてにしているらしい。以前「トラスショク」に見舞われた英国も、軍事費増大もあって苦しい財政運営だ。そこで犯罪摘発に伴い押収した暗号通貨を市場で売却して、この原資にしようとの動きがある(*1)。
調べてみると、各国政府が押収した暗号通貨をそれなりに持っていることがわかった。直近だけでも、
・5月、ドイツ警察が交換所eXchから55億円相当を押収
・6月、日本警察がトクリュウ関係先から1億円相当を押収
・7月、ギリシヤ警察がBybitハッキング事件で2,200億円相当を押収
・7月、米国FBIがフェンタニル密輸組織から15億円相当を押収

となっていて、米国政府はこれまで177億ドル(約2.5兆円)分のビットコインを押収したとの記事(*2)もある。あまり急激に売り出せば値崩れを起こすだろうが、少しずつ売って予算の補填に使うならありそうな話。
では個人はどうなのだろうか?あまりメリットがなく、犯罪(身代金)に使われるくらいだからない方がいいとの意見はある(*3)。しかし値上がり益を期待する向きはあって、個人金融資産として持っている人もいるだろう。では、その売却益に対する税金はどうなっているのか?
実は現時点では「雑所得」扱いで、確定申告の対象である。所得税として税率は最大45%もある。住民税を加えると55%にもなる。株式などと同じ申告分離課税(税率20%)にしてくれないかと思っていたら、自民党プロジェクトチームはその方向で金融庁に提言を出すらしい(*4)。
一部野党からは「新たな1億円の壁」との批判も出てきそうだが、個人も仮想通貨を金融商品として利用しやすくするよう、金融庁には提言の実現を望みたい。
*1:英政府、財政赤字補填に50億ポンド相当の押収BTC売却を検討
*2:米国政府、177億ドル相当のビットコインを保有 これまでどのような事件でBTCを押収してきたか? | Cointelegraph | コインテレグラフ ジャパン