梶浦敏範【公式】ブログ

デジタル社会の健全な発展を目指す研究者です。AI、DX、データ活用、セキュリティなどの国際事情、今後の見通しや懸念をお伝えします。あくまで個人の見解であり、所属する団体等の意見ではないことをお断りしておきます。

ソフトウェア産業に激震の予兆

 デジタル産業の進展は速い。何度か、ハードウェア⇒ソフトウェア⇒ソリューション⇒サービスと主力事業(お客様から利益率高くお金をいただける商品)が移ってきたことを紹介した。10~15年に一度は、そういう変化が産まれる。

 

 今の主力は、各種サービス。クラウド、コンサル、アウトソーシング等である。そういえば、○aaSというサービス群があった。IaaSはコンピューティングインフラを貸し出すこと、SaaSはセキュリティをサービスとして提供すること・・・いやその前にSaaSは、Software as a Serviceだった。ずいぶん普及したこのSaaSだが、大きな転機を迎えている。その原因は、そうAIである。

 

「SaaSはもう限界」 急成長SaaSが、AIエージェント企業に大転換──その“深刻な危機感”(ITmedia ビジネスオンライン) - Yahoo!ニュース

 

千駄ヶ谷駅の将棋のモニュメント

 AIが将棋のトップ棋士を破ったと言っているうちは良かったのだが、生成AIの登場以降ソフトウェア業界には激震が来るとの懸念があった。それがこの記事で「激震の予兆」であるとの確信を持った。もう「前触れの余震」に近いかもしれない。

 

 先週、Office365がAIエージェントの登場で一般ユーザからは見えないミドルウェアになったとの事例を紹介した(*1)が、ついにSaaSなどのサービスもミドルウェア化したわけだ。

 

 米国でコンピュータサイエンスを学んだ学生に仕事がなく、AIによる「就職氷河期」との記事(*2)もあった。単にプログラミングが上手い、ソフトウェア設計ができるだけでは、AIに勝てないようだ。ではどうすればいいのか、戦術的にはプロンプトエンジニアリングなど、AIを使える技量を身に着けることだが、戦略的には(上記の記事では経理業務知識が豊富な)お客様により近い仕事(*3)ができる必要があるのだろう。

 

*1:Office365はミドルウェアと化した - 梶浦敏範【公式】ブログ

*2:米国の大卒、「就職氷河期」 AIが新人の仕事代替:時事ドットコム

*3:神保町「和食日和おさけと」 - Cyber NINJA、只今参上