先進各国で、極右政党の台頭が続いている。民族主義を掲げ移民を排斥し、分断を煽って(十分な政治知識のない)人々を駆り立て、得票を伸ばしているのだ。背景にはグローバリズムの浸透と格差拡大がある。Global & Digitalの流れは、先進国に住むデジタルが苦手な人より、発展途上国生まれのデジタルが得意な人に恩恵をもたらした。全世界的に見れば格差は縮小しているはずなのだが、先進諸国内では格差が広がっていると感じる人が多い。
ドイツのAfD、英国のリフォームUK、フランスの国民連合らは、この流れで政権を窺う位置にある。米国トランプ2.0政権はもちろんだが、すでにイタリアでは(政権に就いてからは激しい言動はないが)極右政権である。この流れは止められないかと思ったのだが、オランダで興味深い選挙結果が出た。

オランダ総選挙、中道リベラル政党が勝利を宣言 極右与党と接戦 - BBCニュース
中道リベラル政党「D66」が、極右政党「自由党」から第一党の座を奪う見通しだという。若き党首イェッテン氏は「前向きなメッセージによる選挙運動を行えば、ポピュリズム運動に勝てる」と言っていて、各国中道政党に範を示した形だ。「D66」の勝因は、
・「Yes, we can.」という前向きなメッセージ
・党首の若さと刷新感、旧メディアであるTVを活用
・極右政党への不信感と分断への懸念
が挙げられよう。比例代表制ゆえ多党連立政権が不可避だから、連立の難しい極右政党が第一党では政治が進まない(中道政党中心だと連立がまとまりやすい)との判断が有権者にあったのかもしれない。
日本でも「日本人ファースト」を主張する政党が、議席を伸ばしている。SNSを上手く使っているとの評価もあり、既存政党もSNS戦術を磨こうというのだが、今回のオランダ総選挙は、もっと根本的な政策とその伝え方の取り組みが重要なことを示唆していると思う。旧メディアTVを通してだって、前向きな政策は有権者に届くのだ。
さて日本の次の選挙までに、既存政党はこの示唆を活かすことができるだろうか?