私が41年もの間勤務した企業は、名称に「製作所」がつく筋金入りのモノづくり企業だった。そんな中で、少しでも楽をして金儲けできないかと考える私のような社員は、傍流中の傍流。ただ大学のOB会で先輩・後輩たちと話していると、みなまじめな技術者で技術を磨くことに専心しておられることが分かった。
多くは半導体やコンピュータ部門の人たちで、いまでもその何人かとは交流が続いている(*1)。おおむね30~35年前の話だが、その人たちと出身大学へ出向いて新規採用のお手伝いをしていた。当時は通信機事業やコンピュータ事業より半導体事業の方が大きく、さらにその次の希望の星として液晶などのディスプレイ(素材)事業があった。
私たちが採用に関わった多くの有意ある技術者が、半導体やディスプレイ事業部門に配属されていった。しかし2000年代になると、これらの事業のボラティリティの高さに経営陣は悩むことになる。

そこで本体からの切り離しが検討されたが、思いは競合他社も同じ。そこに霞ヶ関の思惑も絡んで、各社の類似部門を統合する「日の丸○○」が設立されることになった。以前紹介したように、
・通信機器の<ALAXALA>
などが2010年の前に、経営統合を完了している。しかしいずれも経営難に変わりはなく、エルピーダはマイクロン傘下に、ALAXALAはFortinet傘下になった(*2)。そしてこの記事を見て、もうひとつ昔の仲間たちの企業の現状を知った。
JDI、退職希望1483人 国内従業員の半数超(共同通信) - Yahoo!ニュース
ジャパン・ディスプレイも、複数の企業のディスプレイ部門を集めた会社。記事中にある茂原工場は、かつては半導体の武蔵工場と並んで「希望の星」だった事業所だ。デジタル系も含め、エレクトロニクス産業の栄枯盛衰は激しい。それを実感させてくれた記事だった。