梶浦敏範【公式】ブログ

デジタル社会の健全な発展を目指す研究者です。AI、DX、データ活用、セキュリティなどの国際事情、今後の見通しや懸念をお伝えします。あくまで個人の見解であり、所属する団体等の意見ではないことをお断りしておきます。

必要なのは患者側の意識改革

 議員定数削減の連立合意がメディアで取り上げられることも多いが、1割衆議院議員の定数を削ったところで、予算削減効果は大きくない。議員一人にかかる費用は、歳費・旧文書交通費・秘書の人件費など精々4,000万円/年。他に議員宿舎などの削減があるとしても、5,000万円には届かないだろう。最大限見積もって、250億円減らすことができるくらいだ。

 

 それよりも日本維新の会が提唱する社会保険料下げ、具体的には医療費4兆円をカットするという提案の方がインパクトが大きい。維新の会が「勝手に言っている」わけでもなさそうで、財政制度等審議会の財政制度分科会で具体的な議論が始まっている。

 

現役世代の負担軽減焦点 社保改革、物価高対応も―財政審:時事ドットコム

 

    

 

 医療にカネがかかり過ぎるというのは確かで、過剰な診療・高齢者サロンと化した診療所・不必要な検査・薬物の過剰投与など、削減の余地はいろいろ目に付く。議論として、

 

・高齢者の自己負担を現役世代並みの3割に

・特に金融所得が多い人は必ず

OTC類似薬の処方を、保険適用から外す

・儲かっている診療所から、赤字の病院へ支援を移す

生活保護対象者も、自己負担を1割

 

 などが挙げられている。4兆円削減論以前に医療がひっ迫しているところがあるのに、削減すれば命が失われると主張する人も少なくない。厚生労働省財務省有識者・医療関係者・いわゆる族議員らが入り乱れて論戦をしているが、取り残されている人たちがいるように思う。それは患者。上記の人たちが患者の代弁をしているという気はしないのだが、患者はどう思っているのだろうか?

 

 私自身もある種の病気を持つ患者として、中村仁一医師の「大往生したければ医療とかかわるな*1」を座右の書としている。医療費の高騰を招いている原因は、新技術・新治療法などの開発というより、患者側の意識の持ち方にあるのではないか。患者が十分な知見を持って、過剰な診療・検査・投薬などを受けなければいいのだ。

 

 厚労省には無理でも、財務省なら「患者側の意識改革」を推進できるのではと期待する。片山大臣はじめ関係機関に、一考戴きたい改革である。

 

*1:医師が勧める「死に方」 - 新城彰の本棚