高市政権の総合経済対策については、正直納得できない私だが、安全保障関連の動きについては、それなりに評価している。サイバー空間を含めた脅威への対応や、インテリジェンス能力の強化などは、喫緊の課題である。現在議論が始まった、大きな項目が「安保三文書改訂」。主な論点(*1)は、
1)防衛費 現行計画はGDP比2%、トランプ政権は他の同盟国に5%を要求
2)非核三原則 少なくとも「持ち込ませず」は議論が必要
3)装備品移転 殺傷兵器でない「5類型」に限った制限の撤廃
4)対中認識 最大の戦略的挑戦・戦略核の脅威が現在の表現、これを強化するか
5)新規装備品 ドローン増強、原潜導入の是非

となっている。3)については、本気で兵器産業を国内で育てたいなら、殺傷兵器も含め輸出できることは必須条件(*2)。5)については、ドローンは積極拡大すべきだが、原潜については私は(戦略核兵器を持つというなら別だが)不要だと思っている(*3)。
今日は2)の非核三原則についてコメントしたい。核兵器を「持たず、作らず、持ち込ませず」とした三原則だが、少なくとも「持ち込ませず」は現実的ではない。米軍が日本に駐留する限り、どこかに核兵器はあるはずだからだ。米軍基地は日本ではないと言い抜けられるかもしれないが、少なくとも領空・領海は通る。そこで現実に立脚して、
・今本当にどうなっているかを、可能な限り公表してOpenな議論とする
・核兵器の威力や(シェルターなどの)防御方法、その効果、限界を公表する
ことが必要ではないか。行政官や自衛官だけでなく、一般市民の核リテラシーを上げることが求められるのだ。
*1:自民、安保3文書改定へ来春提言 防衛費増・装備移転緩和が焦点―非核三原則見直し議論:時事ドットコム