警察庁によれば、今年の特殊詐欺被害額は1,000億円を越えた。昨年に比べて3倍近い増加だという。背景には、生成AIを使ったより巧妙な手口もあるが、国際犯罪組織がより広範な活動をしていることが大きい。いわゆる「とくりゅう」という犯罪形態が国際的に増えていて、日本だけでなく多くの先進国で被害が広がっているのだ。
「詐欺国家」の時代─数十億ドル規模の不法産業が東南アジアにはびこるまで | クーリエ・ジャポン
この記事は、東南アジアで当該犯罪グループがいかに増えていったかをレポートしている。タイ・ミャンマー国境、カンボジア・タイ国境など、紛争が起きていて普通の人は立ち入らないところに大規模な拠点を設けて、甘言で釣ったり拉致したりした人たちを働かせて詐欺を行っているという。

この「ビジネス」は、麻薬と並んで大きな産業になっていると記事は告発する。国境を越え、インターネットを用いる「Global & Digital」時代の犯罪である。これに対して、
・各国の警察組織が連携して対処する
・当該地域の政府が、外国からの圧力で摘発を強める
などの対応が採られている。では彼らはどこから情報を得て犯罪を犯しているのか?この種の犯罪に詳しい人によると、<闇Web>で得ているのではないかとのこと。彼は実際に犯罪者と同じように<闇Web>にアクセスして、売られているものを見たという。
・過去に特殊詐欺に遭った(再び狙いやすい)人のリストや個人情報
・ビジネスメール詐欺に使える、普通に交わされた企業間の生メール
・なりすましに資する、企業の脆弱なポイントと攻略法
等々である。上記の記事によると、政府軍が犯罪拠点を破壊してももぬけの殻だったとある。恐らく攻撃情報が漏れていたのだろう。ある意味インテリジェンス組織と化した彼らは、今後も能力を磨いて犯罪に励むだろう。ある記事によると、大国のバックがあるとも伝えられる。
被害国の警察組織が協力して組織の全容を解明すること、また本当に生成AIが人間並みになったら、不要として始末されてしまうであろう働かされている人たちを救出することが求められる。