サイバーセキュリティ業界では、ChatGPTの登場によって、ハッキング能力を持たない人でも高度な攻撃を仕掛けることができるようになったと警鐘が鳴らされていた。これを「サイバー犯罪の民主化」などという人もいたのだが、今回その典型的な事例が報道されている。
Discordサーバー「McDonald’s Japan」とは?生成AIで蔓延する悪質な半額注文の罠。 - coki (公器)
若い人の間で人気のアプリ「Discord」は、名前やメルアドを登録するだけで簡単に使え、匿名性も高く、グループを作ってチャットやビデオ共有なども容易と、ゲーム感覚で利用する人が多い。すでに6億人以上が利用しているという。
上記の記事では、他人のクレジット番号を不正利用してハンバーガーを半額で買える違法サーバの例を取り上げている。特記すべきは、このサーバを構築したのがハッカーではなく全くの素人だったということ。これが生成AI悪用の実例だった。

「Discord」利用の犯罪は他にもある。送られたチャット何のURLをクリックしただけで「個人情報を抜き取った、カネを払え」と脅されることもある。また千葉県警は、オンラインコミュニティ内で、ウイルスをやりとりしたり賭博をしたりしていた中高生9名を送検したと報じられている(*1)。
中には、生成AIを使ってランサムウェアを作っていた者もいた。千葉県警は彼らのうち2人のIT能力が高いことから立ち直り支援として、ホワイトハッカー化とも思える教育を施しているという。
2015年から2シーズンCBS系で放映された「CSI:サイバー」は、サイバー犯罪を犯した少年少女を捜査陣に加えて、サイバー犯罪を追わせる物語だった(*2)。10年前に米国で予想されたことが、日本でもリアルになってきたのである。
*1:中高生ら9人をサイバー犯罪で立件 ウイルス取得や賭博などの容疑 生成AIでランサムウェアも作成か 全国初の立ち直り支援 千葉県警 - ライブドアニュース
*2:面白いと思ったのだが、視聴率は振るわなかったらしい