今月、家内と4年ぶりの沖縄旅行に出かけた。春節と日本の三連休が重なって、とても混みあう時期だった。往復のフライトも満席、コンドミニアムの予約も希望のところはとれなかった。空港でも、街中でも、モノレールの中でも、外国人の会話が目立つ。南国から来たのだろうか、Tシャツ姿の若者もいる。中国語が多いのだが、実は大陸からの旅行者は多くない。
国際通りに近い、牧志公設市場が立派なビルに建て替わっていた。4年前に驚いた農連市場が「のうれんプラザ」というビルになっていたことと同じで、恐らくは沖縄振興予算で土木・建築工事となって地元業者を潤したものだろう。
別ブログで紹介した(*1)ように「のうれんプラザ」の中では、人手でモヤシの根を取る作業が延々、闇市バラックの時代と変わらず続いている。生産性向上など、どこかに行ってしまった場所だ。国際通り沿いにも、立派な建物が並ぶ。例えば「てんぶす沖縄」というビルを見つけた。大きなスクリーンには、沖縄舞踊の様子が音楽と共に流れている。
別の日、浦添方面行きのバスに乗った。国道58号線の西側には、巨大なヤード「キャンプ・キンザー」がある。4年間にも気付いたのだが、この基地が少し後退して、国道が拡幅されていた。バス停や基地のフェンスが移動していた。
今回も、もう1車線分基地が縮小し、国道拡幅工事が続いている。地図によると、基地の西側(つまり海岸線)ぞいに、新しい道路ができてバスが通い始めた。少しずつだが、基地は縮小している。それはいいのだが、少しずつというのが問題。そのため、毎度土木工事ができるわけだ。
この基地は、大規模な揚陸作戦用の資材を集積させるためのもの。ベトナム戦争以降、実質的に使用されていない。まるごと返還してくれれば、一気に街づくりができるだろうに。ひょっとすると、米軍は返還してもいいと思っているのに、沖縄県(&日本政府)が「少しずつにしてよ」と言っているのかもしれない。
沖縄はいい旅行先なのだが、ハコモノ行政がちらつくところだけは、好きになれない。