かつて佐藤栄作首相は、退任会見の折に新聞等のメディアへの不満をぶちまけ「お前らは出ていけ、私は直接市民を話をしたい」とTVカメラに向かって語り始めたという。もし佐藤首相の時代にSNSがあれば、首相はTVも(旧)メディアの一つと考えて「出ていけ」といったかもしれない。
SNS時代の高市首相は、X投稿が多い。8月は60件以上、いずれも相当な長文だという。政府見解では、例え首相の直接発信であってもこれらは行政文書ではなく、政府に保存義務はない。ある意味「言いっぱなし」である。私としては、かような一方通行ではなく国会での記録にも残る公式論戦を望むのだが・・・。

やはり市民の関心事は、飲食品の消費減税にあるから、それを含めた物価対策に関する投稿も多い。ただ問題は財源である(*1)。現時点では消費減税に関する財源(平たく言えばどこを削るか)が示されておらず、年末の来年度予算編成で詳細を明示するのは仕方ないとして、今「これを削ります」と言ってもらえないのは不安が大きい(*2)。
そんな中、日本維新の会が租税特別措置の見直しを求める要求を、各省庁に行ったとの記事があった。
租税特別措置の効果再点検を 維新、各省庁に要求へ:時事ドットコム
年初に120項目を見直すと「日本版DOGE」が大ナタを振るうはずだったのに、7月の時点では削減できそうなのは1件だけ。事実上のゼロ回答だった。官僚機構では「一度作った租特や補助金をなくすのは難しい*3」からである。
だからこそ、ここは政治家の出番。そうはいっても自民党では無理だから、与党である維新の会に(最後の)期待をかけたいと思う。副首都関連法より、私は議員定数削減を頑張ってほしかったし、租特のゼロベースでの全面見直しをやれるとしたら維新の会しかないだろう。メディアを十分に活用したOpenな議論と、今回ばかりは健闘ではだめで結果を期待する。
*1:消費税減税・防衛費増額、財源探し10兆円規模 税収増頼みなら市場波及 - 日本経済新聞
*2:例えば経産省はクールジャパン機構は廃止するけれども、AI・半導体ブームにのって7.7兆円を要求するという





