先週、昨年に引き続いて「日台情報セキュリティ交流」が、大手町プレイス・イーストタワーで開催された(*1)。台湾政府、業界団体が主催した、台湾のセキュリティ企業のキャンペーンなのだが、昨年は縁あって短いスピーチをさせてもらった(*2)。
今年は、台湾工業技術研究院(ITRI)と日本の業界団体SC3(*3)が、サイバーセキュリティ連携を開始するにあたり覚書を交わすのだが、その調印式を幕間にやろうということになっている。なぜか私にサイナーの役割が回ってきて、昨年同様最前列に座ることになった。
日本側のスピーチは、旧知の人。長くこの分野の研究をしてきた人で、サイバー攻撃の実態をテクニカルに説明してもらえた。台湾側のスピーチは、台湾におけるサイバーセキュリティ研究の紹介で「20余年ぶりに日本語でスピーチします」という前置きの割には、流ちょうな日本語だった。
その後は台湾企業10社の紹介。日本に代理店があるなどして、ほとんどのスピーチは日本人が行った。なかには「日本人ですが、日本語上手じゃないので最初にお断りしておきます」という人もいた。
幕間には各社の展示を回遊したり、旧知の人たちと交歓することになるのだが、私には重要な使命がある。紹介されてITRIの卓博士とともに壇上に上がり、初めて国際協定書にサインすることになった。メディアも来ていて、写真を撮るにあたり、
・協定書を開いて
・握手して笑顔を
などと注文を付けられた。
この連携協定によって、日台間での産業界の意見交換が始まることは重要。座長を引き受けてもらっている人は「台湾にとどまらず、まずはエレクトロニクス業界から、韓国・シンガポールも巻き込んでいきたい」と言ってもらっている。今年初めロンドンでこの話をすると、英国も興味を示した。
国境のない経済で発展してきている我々には、このような活動の輪をできるだけ広げる使命があると考えている。
*1:日台情報セキュリティ交流セミナー2024 (netpeace.co.jp)