先週、太平洋側の大動脈である東海道・山陽新幹線が大いに乱れた。速度の遅い台風7号の影響で、近畿地方では強風も吹いたし、非常に広い範囲で豪雨が観測された。おりからお盆の帰省ラッシュ、帰省先から帰りたい旅行客で各駅や車内は大混雑した。丸一日停まった日もあったが、運転再開した16日も雨が激しく、運休・行先変更・大幅な遅延が発生した。この事態を受けて、TVコメンテータからやSNS上での意見が数多く出た。
・開通60年、雨に弱い東海道新幹線の弱点が露呈
・低速でも走行できるよう(JRの)努力が必要
などである。北陸新幹線というのは意外だったが、確かに福井経由京都まで伸びて来れば、大阪~東京の新しいルートたり得る。中央リニア新幹線の工事が遅れているのは、静岡県の頑なな(場合によっては難癖とも言われる)抗議のせいというのが一般的。
東名高速道路に第二東名を作っているように、動脈が一本だけという事態は好ましくない。東海道新幹線の老朽化も理由として挙げられるが、過密化も問題だと思う。5分に1本発車するという過密ダイヤゆえ、不具合が起きると列車が鈴なりになって身動きできなくなるのだ。中央リニア新幹線開業にあたって、東海道新幹線のダイヤ改正は、
・「のぞみ」が無くなり
・「ひかり」「こだま」毎時2本ずつ
と緩和されるという。
「のぞみ」が無くなる! - Cyber NINJA、只今参上 (hatenablog.com)
「江戸時代だって基幹路線は二重化してあった」と、国交省の会合でご一緒する政策大学院大学家田教授(前土木学会会長)に教えてもらった。
・冬は積雪により、中山道は往来が難しいところもあるから東海道へ
というのが、江戸~京都(上方)間の往来だったのだ。中央リニア新幹線については反対意見もあるとは知りながら、早く開通させてほしいと思う。