子供のころ、そんな歌詞のアニメソングがいくつもあったような気がする。かつて宇宙開発と言えば、米ソのような超大国・軍事大国しかできないことだったのが、昨今は民間企業が続々参入するリアルなフロンティアになっている。民間人の宇宙旅行も、高価ではあるが可能になった。しかし、まだまだロケットを打ち上げて衛星軌道に乗せるには、膨大なエネルギーが必要だ。
もっと簡便に宇宙空間へ行けないものか?SFドラマ等では、
・異次元空間を通して地表と宇宙を往来する
・人間を分子レベルに分解して、行く先で再構成する
などのアイデアが披露されていた。
しかし、もう少し現実的な解として「宇宙エレベータ」という構想があった。最初に聞いたのは、30年ほど前だろう。理論としては、地球の引力と遠心力が相殺される高度まで基地を上げ、地球側にエレベータ棟、反対側に同じ質量のものを伸ばして、バランスをとれば安定する。
宇宙エレベーター建設構想|大林組の広報誌「季刊大林」 (obayashi.co.jp)
にあるように、かなり実用化に近づいている。さてここからは私の取り越し苦労なのだが、かくも高く、長く伸びたものは、隕石や宇宙ゴミなどの脅威の他、悪意を持ったものからは格好の標的になってしまう。以前、空中基地局構想についても申し上げた(*1)ように、どうやって守るのだろうか?
そんなリスクとしては、光海底ケーブルも同じだろうといわれそうだ。海は広いし、陸揚げ地点などは簡単に破壊工作が可能だ。陸揚げ地点を秘匿している国もあるが、日本は「ここがケーブル陸揚げ場所ですから立ち入らないように」とわざわざ明示している。
宇宙エレベータは明示しなくても、誰が見ても場所がわかるし、破壊工作をされたら人命にかかわる。まさに「宇宙の平和を護るため」何らかの措置が必要になってくるわけだ。