梶浦敏範【公式】ブログ

デジタル社会の健全な発展を目指す研究者です。AI、DX、データ活用、セキュリティなどの国際事情、今後の見通しや懸念をお伝えします。あくまで個人の見解であり、所属する団体等の意見ではないことをお断りしておきます。

ちょっとプアボキャな天才

 英国が主催した「AI Safety Summit」の記事が、いくつか出てきた。その中で一番面白かったのが、スナク首相とイーロン・マスク氏の対談。<Forbes誌>はその光景をシュールだったと評している。

 

イーロン・マスクが英首相に語った「AI関連の珍発言」5つ | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

 

 天才の言葉は分かりにくいのだろう「5つの珍発言」として、スナク首相を鼻白らませたという。ただ私は、この5つの発言についてちょっとプアボキャだが、真実を言っていると思う。個々に見てみよう。

 

1)AIは人間の親友になれる

 対人関係がとりにくい人はもちろんのこと、普通のコミュニケーション能力を持つ人にとっても、AIはベストアシスタントになる可能性がある。仕事だけではなく、個人的な悩みについても打ち明け相談することもできよう。むしろ、親友ではなく自分自身になってくれる(*1)ことを私は期待している。

 

    

 

2)誰も仕事をする必要がない

 前提として、多くの人が望まない仕事と付け加えれば、その通りだと思う。

 

3)ロボットはどこまでも追いかけてくる

 そうなる可能性は高く、サイバー空間ではなくリアル空間で遮断する「最終手段」が必要なのは、AI兵器の暴走など考えれば確かなこと。

 

4)ローマ法王のダウンジャケット

 これは悪ふざけだろう。ただ彼が言いたかったのは、サイバー空間では誰だって容易に(なりたい自分に)変身できるということだと思う。AIはその良き相棒だと・・・。

 

5)神の正体は「CSV(*2)ファイル」

 これも「神」という言葉が不遜なのだろう。しかし、AIを突き詰めれば、データファイルであることも確か。もっと言えば、0 or 1 の羅列が電気信号になったものである。法王の権威を含め、誰にも気を使う必要のない天才ならではの「本音」で、プアボキャな部分を誰かが補足してくれたら良かったと思う次第である。

 

*1:例えば私が死んだ後も、私の代わりに・・・

*2:Comma Separated Values