今回国際情勢、特に米国の動向について詳しい政策研究者と議論する機会があった。この人は、米国のシンクタンクにも10年ほど在籍し、昨今の米国の混乱ぶりもあって時々TV番組にも出演している。始めのうちは、大統領選挙の話題が中心。
・共和党は親イスラエルで結束しているが、民主党には親パレスチナもいて幅広い
・パレスチナ系移民の下院議員もいて、4名の女性議員が特に強硬にイスラエルを糾弾
・幅広く支持を集められる中道のバイデン氏が立っているが、高齢の弱さを露呈
今後の見通しとしては、いっぱいある選択肢のうち「カマラ・ハリス擁立」が一番いいだろうという。その後日米協力の話になって、米国も欧州も本当に「日本に助けてほしい」と思っているという。それだけ中露や北朝鮮の脅威が高まっていて、弱った米国だけでは相手どれないのだ。
以前某提督が「日本のIntelligence能力が低い」と叱咤したこと(*1)も、仲間になってくれないと困るのに、現状では心もとないとの焦燥(&日本愛)からだという。その後、日本のサイバー防御や情報管理体制は整い始めたのだが、今回それらを打ち壊しかねない事態が発生した。
特定秘密ずさん扱いで海自トップ引責辞任の意向 近く調査結果公表 - 産経ニュース (sankei.com)
<独自>特定秘密扱った大半が無資格「曹士」 海自ずさん運用 艦艇の人員不足深刻(産経新聞) - Yahoo!ニュース
10年以上にわたり海上自衛隊では、特定秘密を適性評価を受けていない人に扱わせていたというもの。今回は護衛艦の航路に関する情報が対象というのだが、これは有事ともなれば敵国が涙を流して喜ぶ類の情報。他の情報が、やはり適性評価を受けていない人物の手に委ねられていた可能性が残る。
これでは「Five Eyes」の国も、日本とは情報共有できないと思ってしまうだろう。欧米の信頼を取り戻すためにも、自衛隊には綱紀粛正をお願いしたい。
<続く>