梶浦敏範【公式】ブログ

デジタル社会の健全な発展を目指す研究者です。AI、DX、データ活用、セキュリティなどの国際事情、今後の見通しや懸念をお伝えします。あくまで個人の見解であり、所属する団体等の意見ではないことをお断りしておきます。

2026-01-01から1ヶ月間の記事一覧

WEFは帝国主義にひれ伏したまま?

私は25年ほど、Global &Digitalの潮流に乗ったビジネス拡大を推進する一担当者であり続けた。業界団体や日米、日欧のデジタル会合、TPPやRCEPに関する会合の場で、少しだけ意見を述べてきた。基本的には日本の中の企業(&業界団体)の立場だった。しかし上…

個人情報保護法見直し指針

個人情報保護法は、3年ごとに見直すことになっている。本来昨年がその3年目だったのだが、個人情報保護委員会(PPC)と経済界の意見が対立して、改正案がまとまらなかった(*1)。個人情報が悪用されての被害が顕在化してきたこともあり、悪質な案件につい…

重大な情報漏えい事案の裏に・・・

トランプ2.0政権の暴言・暴挙に世界が呆れ、国内では真冬の総選挙での減税合戦が激しくなる中、少し大人しめと思っていた中国で大事件が持ち上がった。 中国軍制服組トップ、核兵器に関する機密を米国に漏えいか…部下の昇進の見返りに賄賂との報道も : 読売…

法曹界での生成AI活用

今月から最高裁が研究会を設置して、生成AIを民事裁判でどのように使うか、使えるかの検討をすることになった(*1)。原告らから提出される書面の要約や、証拠を整理する補助業務などに使えないかというもの。現時点では裁判の判断を委ねることは考えておら…

IT協会「賀詞合同企画委員会」

昨年も参加したIT協会(企業情報化協会)の賀詞交歓会(*1)、今年は同じ東京プリンスホテルで開催されたが名称が変わっていた。「賀詞合同企画委員会」である。この団体には13の企画委員会があって、どのような活動をするか議論して定めている。私がお手伝…

電力と水を喰う迷惑施設なのか

AIブームを支えているのは、各地で建設が進むデータセンターである。AIは確かに便利だが、成長を続けるNVIDIAの専用チップなどは大量のエネルギーを喰う。ある調査では、AI(専用チップ)は人間に比べて、1,000倍のエネルギーを要しCO2も相応に排出(人間は…

ユーラシアグループの10大リスク2026

今年もイアン・ブレマー氏の<ユーラシアグループ>が、世界の10大リスクを公表した。昨年からの変化を見ていこう。 ■2025年(*1) 1位 深まるGゼロ世界の混迷 2位 トランプの世界(政治リスク) 3位 米中決裂 4位 トランプノミクス(経済リスク) 5位…

<Grok>への社会的な監督

先端的なテクノロジー企業は倫理担当役員を置いて、社会的にリスクのあるサービスやソリューションを産み出さないよう、社内監督機能を高めるべきだとの意見がある。当該役員はテック事業における哲学を従業員に説き、節度ある事業展開を徹底することが役割…

国家が読書を推奨・・・その真意は?

多くの人がインターネットで情報や知識を得るようになり、CopilotなどのAIツールが出てきてより便利になった。私のような紙の本を愛読する人種は、マイナーになりつつある。新聞の部数も減っているし、ベストセラーの基準も下がってきた。 ・1999年以前、100…

<スターリンク>も妨害できる!

2022年にロシア軍がウクライナに侵攻するにあたり、ウクライナの社会インフラへの攻撃を加えた。電力インフラや通信インフラを破壊すれば、社会全体が混乱し抵抗力を弱めることができるからだ。手段としては、ミサイルのように物理的なものに加えてサイバー…

攻撃力は折り紙付き、でも防御力は?

一つの例に過ぎないが、昨年「Qilin」というハッカー集団が暴れまわり、ジャガー・ランドローバーやアサヒビールHD、アスクル等を事業停止に追い込んだ。ロシア由来の犯罪集団は世界中で跳梁し、身代金をせしめたり情報を闇Webで売ったりしている。 その意味…

中国のAIサービス管理規制案(後編)

この規定案の中心となっているのがサービス仕様(19ヵ条)で、これについてはごく普通の考え方と言える。事業者に社会主義の核心的価値観を求め(第6条)、禁止事項8項目(第7条)の最初に、 「国家安全保障を脅かし、国家の名誉と利益を損なう、国家の統…

中国のAIサービス管理規制案(前編)

昨年末、中国政府のサイバースペース管理局は「AIサービス管理に関する暫定規制案*1」を公表し、現在パブコメに掛けている。欧州の「AI Act」や米国FTCの執行規則に類するもので、当局が「人工知能擬人化インタラクティブサービス」と呼ぶものを、 1)一般…

本来行政すべてで推進すべきM&A

昨年末、こんな記事が目に留まった。 なぜ経済産業省は「中小企業のM&A」にこだわるのか?…その背景にある、日本人の給与が長年上がらない「根本原因」【公認会計士が解説】 | ゴールドオンライン <The Gold Online>は資産形成関連の情報誌で、老後破産対…

お、あいつは覆面捜査官だぞ!

トランプ2.0政権の移民排斥政策はかなり苛烈、ICEという専門捜査機関が移民と思しき人を捕え、不法移民だと分かればもちろん、怪しいと言うだけでも排除(強制送還)するという。もともとほぼ全員が移民かその子孫である国で、強権を振るうICEに対する風当た…

偽情報対策に見えてはいるが・・・

韓国では、AIを使ったディープフェイク(特に画像・映像)の被害が深刻になっている。世界中のディープフェイクわいせつ画像の内訳をみると、被害者5割以上が韓国人だという(*1)。SNSを使った誹謗中傷、いじめ、自殺ほう助なども、とくに若い世代で増えて…

歯止めが利かない米国の堕落

もうトランプ2.0政権に対して信頼を持つことは、できなくなったと実感する。就任以来1年ほどアメリカ・ファーストを掲げて、 ・欧州は信用せず、ロシア対応は丸投げ ・イスラエルに肩入れしてイラン関係組織を弾圧 ・南北アメリカ大陸はわが物とした「新モ…

個人の危機管理としての「保険」

補正予算は何とか通したものの、会期の限定された臨時国会では、 1)3~5種も提出された政治資金規正法改正案の決着 2)衆議院の定数削減に関する法案の審議 まではたどり着けなかった。維新の会は1)に邪魔され(*1)て2)ができないとして、1)の採…

ロシアのLNGと国内原発の再稼働

プーチン大統領は、西側各国からの非難や米国からのディールの申し出があっても、ウクライナ戦争を止める気はないようだ。国内経済は相当疲弊していて、戦費の負担が重くのしかかっている。金利も高止まりし、ついに来年は軍事費の削減をせざるを得ない。そ…

巨象を躍らせた男

昨年は有名人の訃報が多かった。村山元総理、長嶋元監督、日米関係が微妙な中知日派の2人、アーミテージ氏とナイ元教授(*1)も亡くなった。そして年末も押し詰まって、この人の訃報が届いた。 IBM復活の立役者、ガースナー元CEOが死去-83歳(Bloomberg) …

「Battle Ship」へのノスタルジー

今日は松の内でもあるので、初夢っぽい話を。昨年末、米国トランプ大統領が「新型戦艦を建造する*1」と表明した。秋ごろにも「戦艦復活*2」と言っていたが、どうやら本気だったらしい。これまでで最も高速、大型で100倍の威力を持つという。一体どんなものだ…