今月の総選挙も、新聞やTVニュースが現政権に批判的だったにもかかわらず、与党圧勝で終わった。これらのメディアは旧メディアと呼ばれ、SNSなど新メディアに比べて影響力は大きくないとする意見もある。確かにSNS上の「高市人気」は、文字通りの旋風を巻き起こした。ただ、SNSは中立・独立なメディアとはいいがたい。ボットを使って特定の(偏った)意見をまき散らすことも可能だし、資金力があれば露出を増やすこともできる。
では中立・独立なメディアは、誰が支えるべきなのだろうか?一つの案としては、政府が自らに批判的な報道も容認して資金を出すこと。基は市民からの税金なのだから、理想的な案ではある。ただ政府がこれを自分に都合のいいように使ったり、言うことを聞かないと廃止する可能性が残されている。例えば、トランプ政権は今年公共放送機構の廃止を決めた(*1)。

もちろん読者/視聴者が支えるというのも、立派な案。しかし日本でも新聞の読者は減っているし、TVは広告事業者の影響が大きい。今回こんなニュースが飛び込んできた。
米紙ワシントン・ポスト発行人が退任、大規模人員削減受け | ロイター
<ワシントン・ポスト>と言えば、ニクソン大統領を辞任に追い込んだ「ウォーターゲート事件」を暴いたメディア。ロバート・レッドフォードとダスティン・ホフマン主演の映画「大統領の陰謀」を思い出す。そんな伝統あるメディアだが、中東や東欧担当などの国際部門を縮小し、800人いる記者のうち300人も解雇することになった。
今回辞任するルイスCEOは電子版拡販などの手腕を振るっていたのだが、2024年の大統領選挙でハリス候補寄りの報道に偏ったことで、大きく売り上げを減らしたとされる。現在のオーナーであるジェフ・ベゾス氏は、他の事業にも影響するためトランプ政権に宥和的な姿勢をとっている。この点もルイスCEOの辞任につながったと思われる。中立・独立なメディアは必要だが、それを誰が支えるべきか?資本主義と民主主義の健全な発展には欠かせないのだが・・・。