トランプ2.0政権についてずっとネガティブな話ばかりしてきたが、今日はちょっとだけポジティブなお話。<WEF>の会合、いわゆる「ダボス会議」にオンライン参加したトランプ大統領は、いろいろな主張を一方的に述べたが、その中に、
「米国は暗号資産の中心となり、AIの世界でも覇権を握る」
との宣言(*1)があった。民主党ハリス候補が暗号資産の規制を主張していたが、自らは暗号資産推進を掲げていた(*2)ので、その公約を守った形である。政府による暗号資産保有も含めて、具体策を練るための新組織を立ち上げるという。ここには財務省・司法省・SEC・CFTCも入ってくるし、そこに所属する官僚たちも少しでも規制方向に動けばパージされてしまうので、推進策を練るしかない。

暗号資産もAIもすでに基礎技術は固まっていて、利用拡大や普及に向けて適用分野(アプリケーション)の開拓とそのために必要な法整備・規制緩和が最大の争点である。その面で強権国家は有利なのだが、米国も(多少強権を発動しても)後れを取らないとの意味である。
暗号資産業界で要望の強かった、ロス・ウルブリヒトを恩赦するなど、業界寄りの姿勢も顕著である。AIについても欧州のように「倫理」や「説明責任」を過度に求めず、ましてや国連のグテーレス事務総長の「LAWS禁止論」など歯牙にもかけず突き進んでいくと思われる。
「グリーンランドを買いたい」と不動産屋的発言をし、「米国で生産しろ」と製造業経済に偏った見方をする人物だが、周りには「好き勝手なことをしたい輩*3」がいて、デジタル・金融業界の知恵も吹き込んでいる。
少なくともこれらの業界にとっては、前向きな評価のできる政権かもしれない。
*1:トランプ米大統領、暗号資産とAIに関する行政措置に署名 - Bloomberg