梶浦敏範【公式】ブログ

デジタル社会の健全な発展を目指す研究者です。AI、DX、データ活用、セキュリティなどの国際事情、今後の見通しや懸念をお伝えします。あくまで個人の見解であり、所属する団体等の意見ではないことをお断りしておきます。

暗号資産とAIの世界で覇権を!

 トランプ2.0政権についてずっとネガティブな話ばかりしてきたが、今日はちょっとだけポジティブなお話。<WEF>の会合、いわゆる「ダボス会議」にオンライン参加したトランプ大統領は、いろいろな主張を一方的に述べたが、その中に、

 

「米国は暗号資産の中心となり、AIの世界でも覇権を握る」

 

 との宣言(*1)があった。民主党ハリス候補が暗号資産の規制を主張していたが、自らは暗号資産推進を掲げていた(*2)ので、その公約を守った形である。政府による暗号資産保有も含めて、具体策を練るための新組織を立ち上げるという。ここには財務省・司法省・SEC・CFTCも入ってくるし、そこに所属する官僚たちも少しでも規制方向に動けばパージされてしまうので、推進策を練るしかない。

 

ハワイの太平洋大学

 暗号資産もAIもすでに基礎技術は固まっていて、利用拡大や普及に向けて適用分野(アプリケーション)の開拓とそのために必要な法整備・規制緩和が最大の争点である。その面で強権国家は有利なのだが、米国も(多少強権を発動しても)後れを取らないとの意味である。

 暗号資産業界で要望の強かった、ロス・ウルブリヒトを恩赦するなど、業界寄りの姿勢も顕著である。AIについても欧州のように「倫理」や「説明責任」を過度に求めず、ましてや国連のグテーレス事務総長の「LAWS禁止論」など歯牙にもかけず突き進んでいくと思われる。

 

 「グリーンランドを買いたい」と不動産屋的発言をし、「米国で生産しろ」と製造業経済に偏った見方をする人物だが、周りには「好き勝手なことをしたい輩*3」がいて、デジタル・金融業界の知恵も吹き込んでいる。

 

 少なくともこれらの業界にとっては、前向きな評価のできる政権かもしれない。

 

*1:トランプ米大統領、暗号資産とAIに関する行政措置に署名 - Bloomberg

*2:DOGEコイン期待がトランプを勝たせた - 梶浦敏範【公式】ブログ

*3:好き勝手なことをしたい奴ら - Cyber NINJA、只今参上